輪島塗が修理できることは、意外に知られていないことかもしれません。輪島塗に限らず、漆器は損傷した部分を補修・修理し、塗りなおしたりできる点も大きな特徴なのです。割れておしまい、かけておしまいでは、もったいなさすぎます。
輪島塗は、漆を塗り重ねることで、より硬く丈夫なものとなり、乾いた漆は艶やかな輝きを放ちます。しかし、歳月を重ねると、どうしても細かな傷が付き、汚れによる劣化や、ときには一部が欠けてしまうようなこともなくはありません。
輪島塗では、塗師職人が修理にあたり、欠けた部分に接木をして補修し、そのあとは、ほとんど製造工程と同じプロセスを経て塗りあげます。新しい漆器の誕生ともいえます。修理をすることで、ひとつのお品が、お子様からお孫様へと、受け継がれていくことになります。輪島塗が起源のころから願い求めてきた、これこそが漆器のありようです。
最近では、座卓をダイニングテーブルに変えたり、御膳をお一人用のランチョンマットに変えたりと、現代のニーズに合った形に変えるリノベーション(修復・再生)も多く手掛けております。
※なおしもん=輪島では漆器の修理を“なおしもん”と呼んでいます。“直したもの”あるいは“直すもの”という意味の方言で、昔からそういわれています。
輪島塗以外の修理のご依頼について
弊社では、自社製品の輪島塗に限らず、また他産地の漆器についても修理をお引き受けしています。寺院、旅館、料亭などをはじめ、全国のお客様から漆器の修理をいただいております。
1個のお椀、1枚のお盆、重箱や屠蘇器、テーブルなどの木製家具や、家の柱や梁、玄関の板場やドア・床の間などの家屋のなか、また、飛騨高山の「祭屋台」の塗装改修工事の参加など幅広く取り組んでおります。
漆器の種類や数量、破損の程度などを気になさらずに、まずはご相談ください。
お問合せ
お問い合せは、メールにて承っております。info@inachu.jp
お手持ちの修理されるお品を拝見して見積書をご提出いたします。お見積りは無料です。お電話や、メールにてお気軽にご相談くださいませ。
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