産地
富山県高岡市
歴史
江戸時代初期の慶長年間(1596年~1615年)、高岡城の築城とともに製造がはじまったと伝えられる。江戸時代の中期に堆朱(ついしゅ)、堆黒(ついこく)、錆絵(さびえ)に螺鈿(らでん)などの技法がとりいれられ、製品の幅が広がった。江戸時代後期に作られた、高岡の祭に使われる御車山(みくるまやま)の木の部分にも高岡漆器の手法が用いられている。
3つの代表的な塗りの技法
- 彫刻塗(ちょうこくぬり) : 木彫りの堆朱(彫刻を埋めないよう朱漆をいくつも積み重ねる技法)、堆黒(彫刻を埋めないよう黒漆をいくつも積み重ねる技法)による花鳥風月の彫り出しが特徴。立体感と独特のつやが表現できる。
- 勇助塗(ゆうすけぬり) : 江戸時代末期に初代石井勇助が中国、明時代の漆器を研究して生み出した技法。特徴としては中国風の雰囲気をもつ意匠(いしょう、デザインのこと)に花鳥、山水、人物などの錆絵(さびえ 漆に研の粉を混ぜたもので、立体的に描く技法)を描き、青貝、玉石(ぎょくせき、べっこう・サンゴなどで装飾する技法)、箔絵(はくえ、金銀の箔を漆で描いた模様に貼り付ける技法)などを施す総合的な塗りの技法。
- 青貝塗(あおがいぬり) : 貝で細工して模様を描く螺鈿(らでん)と呼ばれる技法の一種。通常螺鈿では厚さ0.3ミリ程度の貝を使うが、高岡漆器では0.1ミリ厚の貝も使い細工する。薄い貝を使うことにより、下地の漆が透けて青く光って見える。
輪島塗の稲忠の Web サイトは、ユーザビリティを考慮し、どのようなインターネット環境でも見やすいよう、標準規格の「文字サイズ:中」にて各ページを作成しています。ただし、なかには文字を大きく表示し、閲覧をなされたい方々もいらっしゃると思われます。そのような皆様方のために、文字を大きく表示し、私達の Web サイトをご覧いただける方法をご紹介します。