産地
福島県会津地方
歴史
1590年に豊臣秀吉の命で会津の領主になった蒲生氏郷が前任地である滋賀県日野から木地師と塗師を招き入れたのが始まり。以後、会津は藩の保護のもとウルシの木の栽培から漆器の装飾まで一貫して引き受ける漆器の一大産地となり、海外にも輸出されてその名を知らしめた。しかし、幕末の戊辰戦争において会津は戦場となり、会津漆器の生産体制も壊滅的な打撃を受けた。明治の中ごろには再び日本有数の漆器産地と呼ばれるまでに復興し、海外への輸出品としても重要視される。近年では樹脂製の商品の製造に成功し最盛期を迎えるも、後には生活の西欧化により陰りが見え始め、後継者不足も大きな問題となってきている。
原料
原料木はトチノキ、モミジ、ケヤキ、ホウなど。
特色
職業能力開発校による後継者の育成。
多彩な技法による漆器の装飾
色漆による漆絵の装飾
- 会津絵:松竹梅に破魔矢(はまや)、糸車を配した伝統的な図案。
- 錦絵:明治時代発案で雲形に牡丹(ぼたん)、鳳凰(ほうおう)、松竹梅、鶴亀を配した図案。
鉄錆(てつさび)塗(錆漆と呼ばれる生漆と研の粉を混ぜた漆を仕上げに用いたもの)
花塗(上塗りの際に油分のある花漆と呼ばれる漆を塗り、研がずに仕上げたもの)
金虫喰(きんむしくい)塗(もみがらで器の表面に凸凹を作って模様を出したもの)
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