塗箸の概要
箸(はし)の内、短い木に漆・合成樹脂を塗ったもの。漆を塗り重ねた箸(はし)には独特な光沢があり慶事(けいじ)などに用いられる。
箸の歴史
日本で最も古いとされている箸(はし)は、7世紀後半の出土品とされる。一般の食卓へと広がったのは8世紀ごろ。当時の素材は主に竹であった。塗箸(ぬりばし)が産まれたのは漆塗りの技術が確立された江戸時代の事で、各地の大名が産業の育成の為に塗り物を作らせたため、各地にさまざまな箸(はし)が産まれた。当時、塗箸(ぬりばし)は裕福な人々のステータスになったという。
一般の人々は明治以降も竹の箸(はし)や木の箸(はし)を用いていたが、戦後、安く仕上がる合成樹脂の塗料(とりょう)の発達や高度経済成長によって一般大衆にも塗箸が出回るようになり、現在に至る。
箸の語源
箸(はし)という言葉の語源には4つの説がある。
- 「はさむもの」という役割から「はし」と呼ばれるようになったという説。
- 「端(はし)」でつまむことから「はし」と呼ばれるようになったという説。
- 「橋」に似ているから「はし」と呼ばれるようになったという説。
- 古い箸(はし)は一本の棒の真ん中を折って使うピンセットの様なかたちで、鳥のくちばしに似た形であったので、箸(はし)の語源をくちばしに求める説。
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